原点進化 ~ 原点回帰と未来進化 ~
理事長 岩崎 好宏
3月28日に理事会を開催し、令和7年度の事業計画・予算等のご承認をいただきました。また、賃金の上昇、物価の更なる高騰が予想され、非常に厳しい経営環境が続きますが、職員の生活を支えるため給与規程等を改正し、4月から給料のベースアップを実施することとしました。4月に新しく加わった職員とともに、利用者の尊厳あるケアと自己実現支援により一層力を尽くしてまいります。
さて、本会は昭和50年(1975年)6月の設立ですので、間もなく50年を迎えます。長きに渡りご支援とご協力を賜りました皆様に心より感謝申し上げます。脆弱だった障害福祉施策ですが、現在では2兆円を超えるまでの予算規模になりました。しかし、「相談先はあっても今すぐに使えるサービスがない」との利用者・保護者の声を耳にすることがあります。
マイノリティである多くの支援が必要な重度障害児・者が、安全で安心できる安定したサービスを住み慣れた地域の中で受けることができる。このことは、本会が50年前に目指した目標・理念に他なりません。現在は、障害者だけでなく、様々な制度の狭間にある社会的な弱者の問題を地域の中で解決することが求められています。
一方で、少子高齢・人口減少が進む中山間地域では、これからの介護(障害・保育)サービスをどう維持していくかが課題となっています。現在、厚生労働省では「2040年に向けたサービス提供体制等のあり方」検討会が設置され、議論が深められています。設立50年を迎えた今こそ、原点(本会の存在意義・使命・大切にしてきたこと)に立ち返るとともに、福祉と地域の未来を創造し、感謝・誇り・夢・希望を持って歩んでまいりますので、更なるご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたします。